「酪農の本場、北海道で学びたい」。3年前、県立中央農業高校(海老名市)在学中の目標を叶え、現地の大学で勉学に励むのは宿河原出身の野地真由美さん(21)。酪農の専門知識を生かした職を目指し、日々牛舎へと足を運ぶ。
稲田小・中の出身で、幼いころから動物好き。「牧場も好きで、ずっと動物関係の仕事が夢。幼稚園のときは『イルカショーのお姉さん』と言っていた」。高校では畜産科を専攻し、酪農部にも所属。宿河原の自宅から片道1時間以上かかりながらも、毎日朝早くから家畜の世話に明け暮れた。3年のとき、県内の高校生が参加する家畜審査競技会県大会・肉牛の部で最優秀賞を受賞。前年に出場した乳牛の部と共に学びを深め、将来への思いをより強くした。
現在通っている酪農学園大学(北海道江別市)では酪農学コースを専攻。家畜繁殖学の研究室で、肉牛の飼育管理をしながら実践的に知識を身に付けている。「今も毎日牛舎通いで、牛のことばかり」と笑いつつ、「全国から学生が来ていて、やる気のある子たちばかりで刺激し合える」と、今の環境を楽しむ。
サークル活動では乳牛の育成も。年に数回大会があり、牛の発育具合などを競う共進会に出品したり、牛がきれいに見えるように歩かせるリードマンコンテストに挑戦したりと、経験を積む。「引く牛によって見せ方を考えて、欠点を隠すようにしたり。酪農家のお手伝いをしながら学んでいった」。北海道のコンテストで2位に輝くなど、その成果を見せる。
今年4月には大学4年生。春から秋にかけて、最後の大会が続く。「大会があると励みになる。勝負の年、いい賞を取りたい」。にこやかに語った。
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