日本学術会議の推薦した会員候補6人の任命を菅義偉首相が拒否したことをめぐり、神奈川県ゆかりの学者は4月9日、川崎市役所で会見し撤回を要求。「学問の自由という重要な基本的人権を侵害するものであり、憲法の人権保障の規定をふみにじる」との声明を出した=写真。「政府を動かすには世論の力」しかないと訴え、県民署名運動を展開する。
県内大学に在勤か在勤歴がある、または県内在住の14人の大学教員や名誉教授が呼びかけ人に。「任命拒否という行為は憲法の趣旨に反するだけではなく、日本学術会議の規定にも違反」などと指摘。会見に臨んだ鶴見大学の後藤仁敏名誉教授は「ファシズムは学者の口を封じることから始まった」と危機感をあらわに。フェリス女学院大学の梅崎透教授は「説明しないことは権力の暴力的な行使」と述べた。神奈川大学の中島三千男名誉教授は「学術会議はジェンダー、コロナなど暮らしの問題が結びついている」と訴えた。
署名活動は6月10日に第1次集約を目指し、街頭などでも行う予定。
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