登戸区画整理事務所の所長に、今春就いた 関山 浩司さん 長尾在住 55歳
「まちの魅力」興し、後世へ
○…2025年度中の完工を目指す「登戸土地区画整理事業」の旗振り役として、事務所30人の新リーダーに。「責任ある重い時期に来た。最終コーナーでゴールは見えているが、今までの勢いを止めることなく事業を進める」と気を引き締める。「ここまで来られたのは、地権者たちの理解と協力あってこそ」。なじみある地元に初めて赴任し、感謝を表す。
○…工作好きで、多摩川でよく釣りをした少年時代。稲田小、稲田中を経て電子工学に興味を抱くも、縁あって大学は建築学科へ。「都市計画やまちづくりに、建物だけでなく面として携われる」と、川崎市職員だった父親の影響も受け、新卒で同市役所に入庁。建築職として本庁や川崎区役所で、建築の許認可や公共的建物の設計、景観行政を手がけてきた。
○…1995年の阪神・淡路大震災の翌年、神戸市役所の助っ人として4カ月ほど現地へ。建物確認の書類審査等で指導にあたる中、地域住民から「これから復興していくのに行政が口出しするな」と、何度も怒鳴られた経験がある。「当時は役所としての目線しかなかった」。10年経ち、市内でまちづくりのルール整備や支援に携わり、「市民の懐にどっぷり入りつつも、何が最善か提案できるよう常に客観性を持つことが大事だなって」。地域に寄り添う術を、身をもって知った。
○…これまで市内全区に関わり、「多摩区は特に地域と役所の距離が近くてね。気軽に相談を持ちかけられたり」と印象を語る。生田緑地は幼少からの遊び場。「お蕎麦屋さんに景色のいいお気に入りの席がある」と、日本民家園には今も年間パスポートで妻と通う。まずは事業完了に向け「そこからがスタート。先々の世代までずっと魅力が続くように」。
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3月29日