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川崎市 「成年後見」 相談充実へ 各区社協 推進の担い手に

社会

掲載号:2021年7月9日号

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 身寄りのない認知症患者や知的・精神障害者の財産を守る「成年後見制度」。制度の利用促進を掲げる国の方針を受け、川崎市は相談体制の強化に注力。「制度を周知し、地域で連携しながら支援が必要な人を早期に発見したい」とし、川崎市社会福協議会(社協)と協働で対策を進める。

 制度の広報や利用者相談を担う中核機関として、市は「川崎市成年後見支援センター」を7月1日に開設。市社協が委託を受け、中原区の事務所内に窓口を置く。より専門的な対応を目指し、裁判所に提出する「申立書」の作成支援などを実施。各区の福祉パル(区社協)内にある「あんしんセンター」でも窓口での相談機能を強化する。

 多摩区社協(登戸)内の「多摩区あんしんセンター」では、従来の窓口相談に加え、出張講座を計画中。高齢者の家族会や地域団体の会合などに職員が出向き、制度の説明や利用に向けたアドバイスを行う予定だ。担当者は「まずは制度の利用対象かどうかを知ってもらうところからが出発点。今後は弁護士や司法書士など専門職を派遣する仕組みも検討する」と展望を話す。

対象8万人超利用は3千弱

 市健康福祉局によると、制度が必要とされる市内対象者は約8万人を超えるという。対象者は自己判断能力が不十分とされる、65歳以上の認知症高齢者5万7701人(昨年推計値)と、精神障害者保健福祉手帳・療育手帳の所持者2万4929人。一方、利用者は2706人(昨年9月時点)のみにとどまる。

 利用には家庭裁判所へ「申立」が必要で、弁護士や司法書士が後見人となり、本人に代わって財産管理を行う。親族が後見人になる場合もあり、手続きの複雑さや専門家への報酬、制度の認知度の低さなどに利用が進まない要因があるとされている。市内で後見人を務める司法書士の一人は「特に制度が必要なのは、身寄りがない一人暮らしの認知症高齢者」と指摘。いかに情報を広く行き届かせるかが課題となっている。

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