東京2020パラリンピックの開幕に先立ち、聖火の多摩区採火式が8月13日、川崎市立日本民家園(枡形)で開催された。佐々木家住宅で夕方6時に開式。感染対策のため区の代表者ら関係者のみで行われ、会場の様子はオンラインで生中継された。
冒頭に、同園で来園ガイドなどを担うボランティア団体「炉端の会」の柴田武会長が、囲炉裏や同会の活動について紹介。「パラリンピックに囲炉裏の火を使うことは非常に光栄。今は活動休止中だが、コロナが収束して会の皆が火を焚けるように願っている」と思いを語った。市民団体「多摩区ストーリーテリングおはなし万華鏡」は、区の特産品である梨と、採火式にちなんで火にまつわる昔話を朗読。炉端の会が囲炉裏から種火をとり、区の採火者・和秀俊さん(田園調布学園大学准教授)が手にするランタンに収められた。
生田緑地の誇り、胸に秘め
ランタンの火は、市採火式多摩区代表者の田村和宏さん(プロレスリング・ヒートアップ代表)の手に。和さんは「世界に自慢できる生田緑地がここ多摩区にあることを誇りに思う」とし、「自然と共存・共生する日本人の生き方や『結の精神』、日本各地から(川崎市に)移住してきた方々の故郷への思いが詰まった種火」と、多摩区の「希望の火」に期待を込めた。
火を託された田村さんは、ダウン症の姉に触れ「姉のためにプロレスで何かできないかと始めたことが、今こうしていろんな方々とつながり、パラリンピックの聖火を受け取るまでになった。ここ民家園がある生田緑地は、子どものころ姉とよく遊んだ場所」と回顧。市の採火式に向け、「多摩区が世界一、情熱的な地域であることを明日アピールしてくる」と力強く語った。
神奈川県が主催する聖火フェスティバルの一環で、川崎市内では7区でそれぞれ独自に採火。14日、「かわさきの火」として等々力緑地内に集められた。15日に行われた県の集火・出立式で県内全市町村の火が一つになり、「ともに生きる社会かながわの火」として東京に送り出された。
多摩区採火式の様子は後日改めて、ユーチューブで動画配信を予定。詳細は区サイト。
https://www.city.kawasaki.jp/tama/page/0000128770.html
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