多摩区菅北浦1丁目の道端で、空高く伸びる一株のユリ--。今年も8月上旬ごろから大輪の花を咲かせ、地元住民や通行人たちの目を楽しませている。
電柱とアスファルトの間にできたわずかな割れ目から、ユリが自然に生え、開花したのは2年ほど前。目の前に住む山村さと江さん(74)が見つけると、愛情を込めて「根性ユリ」と名付け、水やりなど手入れを行うように。するとある日、ユリの花が切られ、誰かに持ち去られた痕跡が。以来、山村さんは折を見て電柱に「皆さんで優しく見守りましょう」などと書いた張り紙をするようになった。今年も立派に開花したユリの傍らで「こんなに暑いところでよく花を咲かせている。励まされている人はいっぱいいる」と思いを語る。
「こんなに環境の悪いところで一生懸命生きようとする姿に、心を打たれた」。近所に住む山村さんの知人で、中学生野球の育成に携わる及川雄幸さん(84)も、ユリの世話をする一人だ。茎の太さも丈も当初の倍くらいに成長したユリを見て、「このままじゃ枯れてしまう」と懸念。5月ごろ、根元に土を入れて保護し、電柱と茎の間に熱よけのゴムシートを設置。ひもで茎を支えるなど手をかけていった。
写真を撮る家族連れや、立ち止まって花をじっと見つめる人も増えたという。及川さんは「コロナで暗い話題が多い中、俺たちも頑張ろうという気持ちになる」と笑顔を見せた。
【ナイスオン】【バンバン】【ナイスオン】春のコースデビューキャンペーン~4月30日【ブラッサム・ポラリス】4月22日㈪新台入替 |
<PR>
多摩区・麻生区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|