黄金化したふろん太やカブレラ、始球式のゲストが着用した衣装――。川崎フロンターレのイベントで、衣装制作や手作りワークショップをサポートする約15人のボランティアが、川崎フロンターレ公認「衣装部」。
始まりは9年前の浴場組合との企画。中村憲剛選手(当時)がNHKEテレの番組とのコラボで「オフロンスキー」というキャラクターで登場するにあたり、衣装作りができる人を探していた中、同クラブから中心メンバーの大枝奈美さんに相談が寄せられた。大枝さんは、等々力陸上競技場近くに住み、前身の富士通時代から応援。クラブスタッフとも交流を持っていた。相談を受けた大枝さんは知人を介し、洋裁を手掛ける矢石まゆみさんと出会い、NHKへオフロスキーの衣装採寸に訪れた。以来、小物なども含め54件の衣装を制作。試合前イベントなどでのワークショップもこれまで40回開く。
衣装制作は、型紙とりや生地の取り寄せなど何かと手間がかかる。「ギリギリのタイミングで依頼がかかり、深夜、クラブ事務所で作業することもしばしば」と大枝さん。2018年の優勝決定のときは1週間前から準備を進め、黄金マスコットを完成させた。大変な作業にもかかわらず、ここまで続けられている原動力は「完成後のみんなが喜ぶ顔」と矢石さんは言う。
衣装には細かなこだわりやアイデアを反映。オフロンスキーの衣装にはFrontaleの文字で雲の模様をデザインして散りばめた。南極・昭和基地でふろん太が着用した衣装には川崎市のロゴや日本国旗などもあしらった。優勝パレードでは選手の顔と名前が一目でわかるようにと名前入りのたすきを制作したのも衣装部の提案だった。大枝さんによると、現在は4件の衣装を手掛けているという。「今後は衣装にも注目していただければ」とも語る。
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