多摩区の生田浄水場用地に2022年度中の開設を目指し、整備計画が進行する川崎フロンターレのスポーツ拠点「(仮称)フロンタウン生田」。明治大学理工学部(東三田)建築学科4年の森下慧さん(22)は、公共施設としての民間活用と防災機能に着目し、卒業論文のテーマとして研究を進めている。
森下さんは都市計画を学ぶ山本俊哉教授のゼミに今春から所属。小中高とサッカー経験があり、大学では競技場の防災の役割について興味を抱いていたという。フロンターレと接点を持つ山本教授の紹介で、同計画に携わるスタッフとの交流が始まった。
連絡協議会に参加
4月末には、同クラブや市上下水道局、地元団体で編成する連絡協議会の会合に、防災アドバイザーとして初参加。敷地内の広場の一部は、一時避難所や災害対応の活動拠点としての機能も検討されており、「課題を共有し、災害時にどう運用するか考える必要がある」と森下さん。多摩区役所危機管理担当やフロンタウンさぎぬま(宮前区)を訪れ、現場の声を聞いてきた。
今は、敷地周辺の避難所などの情報整理のため、大きな地図に地域課題を書き込むワークショップ(DIG)の開催を検討中。同大の大学院への進学を予定する森下さんは来年以降、地元の子ども向けの防災訓練ゲームも継続的に実現させたいという。「この卒論が一つの事例として、他施設の取り組みの参考材料になればうれしい」と思いを語った。
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