1921年(大正10年)に川崎の水道が完成し、給水開始から今年で100年。川崎市大山街道ふるさと館(高津区)では今月から、企画展「給水開始100年―近代川崎を切り拓いた水道」を開催している。11月28日(日)まで。川崎市市民ミュージアム主催。
水道ができる前の川崎では、主に二ヶ領用水の水を生活用水として利用。水質は決して良いとはいえない状態で、人々は水不足に悩まされていたという。明治末期に注力されていた工場誘致では臨海部で大量の水が必要とされ、川崎町(現川崎区北部)に水道を敷設。1924年に川崎市が誕生し、周辺町村合併の歴史にも水道は深く関連していた――。
大正の配水管も
今回の企画展では水道敷設時の資料や、市制施行前後からその後の都市形成を表す水道関係の資料を約50点展示。今年、京急本線八丁畷駅付近で工事中に発掘された1919年の鋳(ちゅう)鉄管(鉄製の配水管)も見ることができる。主催者は「川崎の成り立ちに水道敷設が深く関わっていることを知ってほしい」と呼びかけている。
11月21日(日)は午後2時から、学芸員による展示解説を実施(無料、申込不要)。蛇口のデザインを募集した「うれしい蛇口コンテスト」の全応募作品481点も展示している。観覧無料。午前10時から午後5時まで。
問い合わせは【電話】044・754・4500。
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