東日本大震災、福島原発事故から10年。福島県・飯舘村の農業再興に取り組んできた明治大学農学部・本所靖博准教授のゼミと、東生田のトカイナカヴィレッジ松本傳左衛門農園は11月6日、飯舘村の農家を招いたイベントを開催。現地の生の声を市民らに届けた。
多摩区大学・地域連携事業の一環で、生産者と消費者をつなごうと学生を中心に企画。飯舘村で「山のこだわりや」として農業を営む菅野宗夫さん(70)と妻・千恵子さん(69)がトカイナカヴィレッジに招かれた。
多世代の参加者が集い収穫体験や飯舘村の農産物を使った弁当を堪能。震災の記憶を後世に伝える絵本「きぼうのとり」の朗読後、菅野夫妻が10年間の活動や現地の状況を語った。ふくしま再生の会副理事長や飯舘電力代表も務める宗夫さんは「事故の教訓を地元の人間として伝える責任があり、次の世代につないでいくことが大切」と強調。「復興には交流人口の拡大や分野を超えた協働が欠かせない」と呼びかけた。千恵子さんは「いろんなことがあったが悔いはない。プラスに考えて生きよう」と明るさを見せた。
この日、宗夫さんと松本傳左衛門農園・園主の松本穣さん(77)は、友好交流協定の盟約書に署名。特産品の生産などで相互連携するもので、松本さんは「飯舘村には1度行ったことがある。地方と交流できるのはいいこと」と思いを込めた。
本所ゼミは5年前から飯舘村の農業再興の研究に携わり、ゼミ生も現地へ出向いてきた。今企画をけん引した福島県出身の横田梨香子さん(21)は「関わりのなかった人も考えるきっかけに。今度は皆さんを飯舘に連れて行きたい」と話した。
帰還困難区域知って
飯舘村で唯一残る帰還困難区域・長泥地区の写真パネル展が11月18日(木)から22日(月)、多摩区役所1階で開かれる。主催は市民団体・地域から平和を考える会(【電話】080・6617・3997)。同会の森悦子さんは「事故前の写真もある。10年経ったが、まだ終わっていないことを知ってもらえたら」と話している。
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