五穀豊穣や無病息災を願い、毎年1月7日に近い日曜日に開催される長尾神社の射的(まとう)祭。男児2人が射手に選ばれ、介添人の大人が代わって的を射る。起源は鎌倉時代以前と伝えられる。長尾神社奉賛会の鈴木実弥一会長(74)の自宅には、1910(明治43)年につづられた「儀式記録」がある。射的祭の執り行い方を代々伝えてきた貴重な文化財だ。
儀式記録には射的に必要な材料や作り方、的の打ち方、供え物のレシピまで細かく記されている。現代は年季の入った記録に代わり、パソコンで文字起こしされた資料や写真がファイルにまとめられ、歴代の会長宅で保管。射的祭は長尾の6地区が順番に当番となって全体を仕切るため、6年ぶりの作業にはこれらの資料が欠かせない。「やり方を知る人がいなくなっていく。残さなければ次の世代が何もできなくなってしまう」と鈴木会長。来年も1月9日午前10時から開催を控え、当番は下河原地区。的や弓は今月上旬に作り終えたところだ。
弓の材料が桃の木から梅の木に替わるなど、時代とともに変化したことも。高齢化や人手不足で当番制が難しくなる中、奉賛会単独で主催することも視野に入れる。一方、ぼろぼろで買い替えを検討していた射手の紋付袴は、直して使い続ける。「残せるものは、残していかないと」
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