県立向の岡工業高校(堰)相撲部が先月、全国高校総体(インターハイ)県予選会で5大会連続、30回目の団体優勝を果たした。今春の新チーム始動以来、各大会で思うように結果を残せず、苦境を乗り越えつかんだ全国への切符。団結力を武器に、7月下旬の総体本戦に臨む。
「前評判では、今年は厳しいと言われていた。ただ、自分たちは諦めていなかった」。清田英彦監督(42)=人物風土記で紹介=は振り返る。5人制の団体戦、宿敵は新名学園旭丘高校(小田原市)。3月の全国選抜大会と「相撲の甲子園」と呼ばれる5月の金沢大会で8強入りした相手だ。直前の関東大会県予選も旭丘が優勝していた。
5月29日、神奈川工業高校で行われた総体県予選決勝。旭丘のエースに挑んだ先鋒・椿原将嗣さん(2年)は「強い相手。自分が流れを変えたい」と、寄り倒しで白星を挙げ弾みをつけた。関東県予選と同じく2―2で迎えた大将戦。桑江ジャスティンさん(3年)が勝負を制した。「練習の雰囲気のまま、自分の相撲ができた」と桑江さん。清田監督は「何とかしてジャスティンにつなごう、皆で3点取りにいこうという思いがあった。気持ちの面でピークを持っていけた」と熱戦を回顧する。
「皆がエース」
1972年の創部から50年、多くの大相撲力士を輩出してきた同部。全国総体では、2018年と19年に団体3位入賞を飾った。現在は部員16人。指導して15年目になる清田監督は「かつてないくらい仲がいい。今までは個が立っていたが、皆がエースになろうという気持ちがある。それぞれに強みがある」と現チームを語る。
稽古は毎日2時間ほど、集中して基礎を磨く。今月行われた関東大会の結果はベスト8。主将の鈴木心乃亮さん(3年)は「関東でそれぞれ課題が見つかって、何をすればいいかわかっていると思う。インターハイで練習の成果を出す」と照準を合わせる。団体メンバーの宮崎悠陽さん(2年)は「追い込まれるんじゃなくて、やられたら倒してやろうという気持ちで自分の相撲が出せれば」、川崎聖哉さん(3年)は「気持ちではだれにも負けない。絶対に勝つ」と意気込む。
総体本戦は7月26日から28日まで、高知県立県民体育館で開催される。
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