市政報告Vol.2 危機に強い多摩区へ、対策徹底 川崎市議会議員 吉沢章子
新型コロナウイルスの世界的流行や気候変動による豪雨災害、巨大地震の脅威など、人類は今、さまざまな危機への対応を迫られています。壮大な話のようですが、まずは一人ひとりの行動として「できることから始める」ことが肝心です。基本的な心構えはコロナも災害も変わらず、「むやみに怖がらず、侮らず、正しく畏(おそ)れる」ことだと私は考えています。
昨年の令和元年東日本台風では多摩区で338軒の住宅被害、避難者は8千人を超えました。私は災害発生の原因究明や検証の徹底、被災市民に寄り添う復旧復興支援、また現場から見えた次に備える政策提言を議会で徹底して行っています。
最短で有効な多摩川の治水対策として先ず堆積した土砂の浚渫(掘削)を国に働きかけるよう指摘してきましたが、2024年度までに河川掘削と土砂掘削で合計198万立方メートルの確保が決定し小河内ダムの事前放流と合わせて昨秋規模の台風の出水に耐えられる想定とのことです。しかしまだ土砂は溜まっているので、昨年より危険度が高いことを周知すべきと提案しています。
また13万立方メートルもの水を貯めることが出来る五反田川放水路を水害時の貯留施設として活用できないかと提言し、貯留式で運用することとなりました。風水害では早めの避難で確実に命を守る事ができます。河川の水位状況を見える化し市町村に情報提供する国土交通省の「水害リスクライン」が7月下旬から試行されていますが、避難のリードタイムを確保することができるので、課題整理と早期運用を促しています。
他に避難所の確保、危機に強い人材育成、コロナ下での避難所運営、防災まちあるき等を提言、それぞれ進行中です。
災害で一人の命も失わないために議会・行政・市民一体の取組が求められます。皆さまも身近なリスクを事前に知り「早めに逃げる」など自ら判断する要素をしっかり持っておく必要があります。共に備え、危機を乗り越えて参りましょう。
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3月29日