全日本居合道大会・5段の部で、準優勝を果たした 平岡裕樹(ひろき)さん 区内北谷町在住 33歳
「死ぬまで居合を続けたい」
○…愛媛県で先月行われた全日本居合道大会に県代表として出場、5段の部で準優勝した。各都道府県の強豪ひしめくトーナメントを勝ち抜き、「予想外の結果に自分でもビックリです」とはにかむ。居合道とは、真剣を鞘から抜き規定の型を決め、鞘に収めるまでの一連の動作を競う。評価のポイントは、型の正確さや”礼”。礼に始まり礼に終わる、その時の心が映る所作も採点基準となる。ベスト8だった昨年の成績を上回り、「素直に嬉しいですね」と喜びを口にする。
○…居合道を始めたきっかけは小3の頃。習っていた剣道の師範から、やってみないかと声をかけられ「よく分からないまま始めたんです」。だが、相手がいる剣道とは異なり、教えられた技を自身で磨き探求し極めていくという魅力に夢中になっていった。高校までに剣道・居合道とも2段を取得。大学では居合道部に入り、本格的に取り組んだ。現在も仕事をしながら、必ず週2回は自宅近くの道場『神武館武蔵会』に通う。これまで休むことなく継続してきたコツは、仕事で遅くなっても必ず道場に行くこと。「館長から、今頃来てどうするんだと言われてしまいますけど」と苦笑い。
○…生まれは愛知県豊橋市。盆暮れには実家に帰省し両親に元気な姿を見せる孝行息子。大田区で暮らす妹夫婦ともたまに食事をし「3人でお酒を飲んだりするのも幸せなひと時ですね」と優しい兄の一面も。休日には趣味の読書や映画などを楽しんでいる。モットーは、理由を大切にすること。「居合いに置いても人生に置いても、その行動は何のために行っているのかをよく考えていくことが大事だと思うんです」
○…今月19日に控えている6段への”昇段審査”に向け猛特訓中だ。夢は「死ぬまで居合道を続けていくこと」。現代では刀を差して歩くことはないが、それでも「古き良き日本の伝統を伝えていかなければならない」と力強く語った。
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3月22日
3月15日