熱中症搬送2年で25%減 予防意識が向上か
市消防局のまとめによると、市内で今年8月末までに熱中症で救急搬送された患者数は269人で、昨年同期比32人(11%)減少、一昨年同期比90人(25%)減だった。同局は、今後も予防意識向上を呼び掛けるとしている。
8月末までの患者数の低減について、同局は、市民の間での熱中症対策への意識向上を指摘。「毎年テレビなどで熱中症の危険性が伝えられており、放送を見た多くの市民の間で次第に予防意識が高まったのでは」と分析する。
ただ、今年9月1日から同13日現在までの搬送数は20人で、昨年の同月同日比で6人上回っている。同13日までの搬送者数を区別でみると、今年、最も多いのが川崎区の79人(27・3%)。次いで高津区が46人、中原、多摩両区がそれぞれ40人、幸区が33人、宮前区が26人、麻生区が25人と続いた。
同日までの市内の搬送患者数を年齢別にみると、60歳以上が128人(44%)とほぼ半数を占めている。時間帯別では、例年午前11時台から午後3時台までの搬送数が多い。今年の同時間帯は計130人で、全体の45%を占めた。
同13日までの搬送者の発症状況は「屋外にいた場合」が182人に上り「屋内の場合」の106人(その他1人)を大幅に上回った。
熱中症は、高温多湿な環境で体の水分や塩分のバランスが崩れるなどして発症する。同局は睡眠不足や飲酒、朝食を摂らないなどの日ごろの生活習慣や、風邪での発熱などの体調不良が、熱中症を発症しやすくする恐れがあると指摘。対策として、自覚症状の有無を問わず「喉が渇いたと感じる前に、定期的に水分、塩分を摂ることが大切」とし、来年以降も予防意識のさらなる向上を呼び掛けるとしている。
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4月19日
4月12日