第7回全国高校生パンコンテストで新人賞を受賞した 藤山 明日香さん 丸子通在住 17歳
腕によりをかけ掴んだ輝き
〇…「普通科の私が(新人賞に)選ばれて嬉しかった」。授業で専門知識を学んでいる農業高校らの生徒を抑えての受賞。ホットドッグなどに使われるパン・ドックロールが課題の部門で、最終審査に4人が残った。静寂に包まれたプレッシャーのかかる雰囲気の中、規定の6時間で必死に仕上げた。周囲の早いペースに戸惑いもあったが、「自分を信じられたのが結果につながったと思う」とコンテストを見守っていた担当教諭も評価する。
〇…最初は乗り気ではなかった。昨夏、パン屋志望の友人や家庭科の教諭に誘われて男女5人の生徒とコンテストをめざすことに。目の色が変わったのは書類審査を通過し、本戦出場が決まってから。朝5時から、学校が終わってからもひたすら練習を重ねた。パン屋を経営する卒業生に厨房を使わせてもらい、専門の調理器具の使い方などを必死で習得した。持ち前の真面目さと強い負けん気が自身を大きく成長させた。「男子には負けたくないっていう気持ちもあった」と白い歯を見せる。
〇…作る過程ではパンチング(こねた後にパンを叩きつける作業)に苦労した。腕の力が足りない分、手首のスナップをきかせるなど工夫を凝らした。本番直前には叩く練習だけで3600回。その結果、腕が動かなくなるというアクシデントも。パン作りで楽しいところは「こねた生地がプクプクと膨らむ瞬間。かわいいから」とにっこり。「食べてもらうのが嬉しい」と料理を作る醍醐味を話す。
〇…県立川崎高校に通う2年生。普段はバドミントンやサッカーなど体を動かすことが好き。両親と祖父母、弟2人と暮らす。将来の夢は調理師。色々な場所で料理を作るのが夢で、中華料理のシェフである父親が厨房で鍋を振るう姿に自分を重ね合わせる。今は仲間とともに教諭に料理を振る舞う企画の準備中。調理師になった姿を夢見て、今日も腕によりをかける。
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4月19日
4月12日