市内における熱中症(疑いを含む)での救急搬送者数が、今年5月から7月22日までに昨年同期と比べて約3倍に急増している。川崎市消防局は屋外での無理な運動を避け、こまめに水分を補給するなど、適切な予防策を講じるよう呼び掛けている。
同局によると、市内の熱中症による搬送者数は今年5月から7月22日までに228人。昨年同期69人の3・3倍に上った。調査を始めた1996年以来、この時期では最多だという。
228人のうち、5月に16人、6月に15人、7月1日から22日までに197人(86%)。男女別では男性が155人(68%)と圧倒的に多い。
搬送者の年代別では70代が全体の18・4%にあたる42人と最多。次いで80代が40人(17・5%)、10代が30人(13・1%)と続く。22日までに死亡者はいないが、重症者が7人、中等症が71人、軽症は150人に上った。
市消防局によると搬送者数急増の背景には、例年7月20日ごろの梅雨明けが、今年は同6日と早く、気温上昇の時期が早まったことが挙げられるという。
同局は「梅雨明けが早く、体が暑さに慣れていなかったのでは。屋内にいても、発汗で多くの水分と塩分が体外に出てしまうため注意が必要」と話している。
「こまめに室温調整を」
熱中症を予防するため、同局は【1】スポーツドリンクなどでこまめに水分、塩分を補給する【2】激しい運動を避ける【3】室温を調整し、エアコンの設定温度は28度を超えないようにする【4】ゆったりとして涼しい服装を心掛ける―などを呼び掛けている。
熱中症が疑われる場合は、風通しのよい日陰や涼しい場所で衣服を緩め、水分・塩分をとり、安静にするほか、首筋、脇の下、太ももの付け根等を氷などで冷やすのが効果的だという。さらに、自分で水が飲めない、意識がはっきりしない時など症状が重いと見られる場合は、「ためらわず救急車を呼んでほしい」と話している。
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