児童虐待相談、通告件数 過去最多の1,576件 川崎市「市民の意識向上が一因」
川崎市は5月23日に2013年度における川崎市内の児童相談所で受けた児童虐待相談、通告件数の集計を発表した。これによると川崎市の相談、通告件数は1996年の統計開始から最多の1576件ということが分かった。市は「虐待に対する市民の関心が高まっていることが要因として挙げられるが、決して看過できる数字ではない」としている。
心理的虐待が最多
川崎市内3か所の児童相談所で受けた1576件の内訳は身体的虐待316件(昨年より1・0%増)、ネグレクト349件(38・5%増)性的虐待21件(16・7%増)、心理的虐待890件(36・1%増)。2009年度以降は心理的虐待が最も多くなっている。心理的虐待とは、夫婦間の喧嘩やDVにより子どもが怯え精神的ショックを受けるケースが主として挙げられ、近所の人の通報や、警察に相談した際に発覚する。こども局虐待対策室は「直接子どもの外傷に及ぶものではないので、虐待という意識が薄いのではないか」と話す。
一時保護などの対応も
市では2013年度から『川崎市子どもを虐待から守る条例』が施行され、虐待の通告が児童虐待センターになされた場合48時間以内に児童相談員が現地を確認し、場合によっては小学校や区と連携し登校状況や検診時の様子などの情報を集め、一時保護などの対応をすることもあるという。
また、先月に男児が白骨で見つかった厚木市の事件について市は「現地での確認、各機関の情報共有が不足していたのではないか」と話し、今後、児童相談所や教育委員会とも連携し対策を練っていくという。
川崎市では児童虐待防止センターで相談等24時間受け付けている。【フリーダイヤル】0120・874・124
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4月12日