2月8日に開催される「市町村対抗かながわ駅伝競走大会」の川崎市チームの監督を務める 小出 敏之さん 多摩区在住 60歳
走り続ける一路の人生
○…「毎年優勝めざして頑張っている。当然今年も同じですよ」。川崎市チームの監督を務め今年で7年目。初めて監督に就任した第63回大会では川崎市チームを23年ぶりの優勝に導いた。しかしその後は低迷。それでも「登録メンバー全員を川崎市出身や在学などの”川崎っ子”にこだわっている。信頼のおけるスタッフ陣にも恵まれ仕上がりは順調。故障者なく臨みたい」と意気込みを見せる。
○…マラソンに目覚めたのは小5の頃。東京五輪で銅メダルを獲得した円谷幸吉氏の活躍をテレビで見守りマラソン熱に火がついた。そもそも走ることが好きだったこともあり、中高とも陸上部に入部。強豪・日本大学の陸上競技部の門を叩き、出場は叶わなかったが2年時にチームは箱根路の大会を制した。教員となってからもマラソンを継続。ランナーとして心に残るのは、琵琶湖のマラソン大会に4年連続で出場したこと。「選抜された全国トップ選手とともに走れて嬉しかったですね」。でもそれ以上に魅力を感じてきたのは多くの人と出会えること。「今もマラソンを通じて知り合った仲間に囲まれている。それが一番の幸せかな」
○…日課は毎朝1時間のジョギング。走りすぎで時々鍼灸を受けると「そこまでやらなくてもいいでしょ」と健康を気遣う夫人からチクリ。川崎市で生まれ、娘とともに3人暮らし。父と同様に学生時代陸上を続けていた長男は結婚し、初孫も誕生した。「なかなか会えないけどやっぱり孫は可愛いね」とニッコリ。
○…小学校教諭として38年間、川崎区の浅田小と麻生区の千代ヶ丘小では校長を歴任した。定年を迎えた離任式には、初めて担任を受け持った当時の教え子の姿も。「お祝いに駆けつけてくれ感無量でした」。「道を外しても子どもを見捨てない。子どもの考えも尊重する」―そんな思いで貫いた教員生活を経て、仲間や教え子とともに真直ぐな人生の道を走り続けていく。
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4月19日
4月12日