『かわさき まちづくり政策集2015』シリーズ【4】 市政レポートNo.58 最初も最後も”震災”に想いを込めて 川崎市議会議員 おしもとよしじ
あの東日本大震災から4年が経過しました。各地では、被害者の追悼式典が開催されると同時に、改めて国民全体が復興に向けた想いを新たに皆が共有する機会となりました。
さて、私が市議会議員としての任期を与えられたのも4年前のことであります。初めて質疑に登壇した内容は、現役消防団員としての経験から発災当日、今井南町にある東住吉小にタワーマンションをはじめ、100名を超える避難者が発生したことを踏まえた「高層集合住宅の防災対策」と中学校単位の分散備蓄を改め避難所単位の「備蓄倉庫の整備」についてでありました。この提案内容については、高層住宅数フロアごとの備蓄スペースの確保と低階層への直結式トイレの整備を定めた施設整備要綱を制定、小学校・避難所単位の独立型備蓄倉庫も順次整備が進んでいます。
任期最後の質疑となる今定例会においても、取り上げたのは、やはり”防災対策”についてです。高層住宅だけでなく相次ぐ大型商業施設の開業を踏まえた武蔵小杉周辺の「区エリア防災計画」の作成が行われるとともに、計画作成中において、いつ起こるかわからない災害対応に備えた帰宅困難者一時対策施設が、中原図書館など新たに3つ指定されることも私の質疑によって明らかになりました。
これまで、一日も早い復興を願い、何度も被災3県に足を運び、ガレキ処理の現場や許可無く立ち入りが出来なくなった造成地を行政視察、復興支援に携わるNPO法人からの聞き取り調査や福島県庁・市役所にて復興計画の現状、並びに、被災数年後に増える自殺者対策へのヒアリングを行って参りました。また、継続した支援を行っているモトスミ・ブレーメン通り商店街の青年部員として商店街内で開催される支援イベントへの参加のみならず、有志で現地の復興商店街を視察・見学するなど精力的に被災地を訪れて参りました。さらには、この震災を『風化させてはならない』との考えから、この紙面上とホームページに本市が設けた「川崎市被災者等支援基金」をレポートNo.21から掲載し、市民・区民に対する啓発も行って参りました。
4年間の集大成としてこのような経験則から抱いてきた想いが、初めも最後も変わらずにこの質疑に込もり、感じて頂けたならば本望であります。
市議・押本吉司
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3月29日
3月22日