化学・放射性物質・核などによって発生するテロの対策訓練が3月17日、等々力陸上競技場で行われた。警察、消防、行政、地域住民など約200人が参加し、緊急時の対応や連携を確認した。
昨年11月にフランスのサッカースタジアムや劇場などで起きた同時多発テロ。民間人の集まる場所が標的となるテロに対して、中原警察署は周辺の警察署や消防との連携訓練を行った。
訓練の想定は、満員のメインスタンド。試合を観戦していた2人組の男が刃物を振り回し観客を刺して逃走。去り際に有害物質が入ったビニール袋を投棄するという流れ。
警察官は騒然となった競技場内の観客の避難誘導、負傷者の救護をしたほか、高津署、田園調布署と連携して被疑者を確保。さらに、連絡を受けた消防隊員が有害物質の拡散防止、措置を行った。
訓練を終え、岩滿優署長は、「4年後には五輪が行われる。我々には国民の命を守る責務がある。訓練を重ねて対策をしていきたい」と話した。訓練に参加した等々力町内会の石原浩次会長は「五輪でのイギリスの合宿地が川崎に決まったので、このような訓練は安心になる」と話した。
テロに遭遇したら
今回の訓練では、観客役は40名程で、警察による避難誘導なども混乱なく行われた。同署では「満員だったらスムーズに誘導できていたかなど検証しないといけない」と話す。万一、イベント会場などでテロに遭遇した場合は「危険物質や不審物には近づかないのが基本。パニックになって出口付近で将棋倒しの可能性もあるので、冷静に対応を」と話す。
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