「第17回ベストスイマー2016」の受賞者に選ばれた 中田 利郎さん 木月祇園町在住 85歳
水泳一本、努力の人生
○…水泳を長年継続し、数多くの大会で活躍したことが評価され、日本スイミングクラブ協会から今年の「ベストスイマー」に選ばれた。同協会に所属する全国のクラブから選ばれたのは3人のみ。「なかなかもらえる賞ではないので、やはり嬉しい。テレビでも放送されたって娘に言われたよ」と喜びをかみしめる。現在は「NECグリーンスイミングクラブ玉川」(上平間)に通い、85歳となった今でも現役で泳ぎ続けている。得意とするのは背泳ぎだ。
○…生まれは静岡県熱海市。物心ついた時から地元の海で家族や友人と水泳を楽しむ日々を過ごす。日本大学三島予科(当時)に進学すると、連隊が使用していた馬の洗い場をプールにして水泳部を発足させ、練習に励んだという。入職した東京都庁でも水泳部に所属し、全国勤労者水泳競技大会(実業団大会)に何度も出場した。「大会を通して仲間もできた。全国の舞台で仲間たちと戦うことが楽しかった」と醍醐味を語る。さらに2012年には日本マスターズの大会の計280〜319歳区分4×100mフリーリレーに出場し、日本新記録を樹立している。
○…現在も週4回はプールに入り、最低でも1Kmをクロールで泳ぎ切る。「80歳を超えて体力がガタンと落ちた」と苦笑するが、「85歳になってもスイスイ泳げる。今まで大きい病気もケガもしてこなかったし、水泳は健康につながっている」。次なる目標はマスターズ大会85〜89歳の区分で日本新記録を出すこと。「好きだからここまで続けられた。泳ぎに専念できる環境にも恵まれたと思う」
○…中原区木月祇園町に住んで半世紀以上。「当時あったのは住吉小学校と田んぼだけだったけど、この辺もすっかり変わった」。現在は次女と孫たちと暮らしている。好きな言葉は「努力」。自分が死ぬ気で努力すれば報われる――。水泳一本で生きてきた男の言葉には重みがある。
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4月26日
4月19日