市政報告vol.21 中原区でも「ホットスポットパトロール」の取組を 川崎市議会議員 末永 直
多摩川河川敷での川崎市立中学生の尊い命が奪われてから二年経つ。事件発生後、私は献花を捧げるべく御遺体発見現場に敢えて「深夜」に赴いた。事件発生時間帯の状況を知りたかったのだ。人の気配はなく、電灯も薄暗い。防犯カメラもなかった…。
事件としての性質は違うが、最近起こった「ベトナム国籍女児殺害事件」。防犯カメラや人目が少ない場所での「死角」で連れ去られたのでは、との報道がなされている。やるせない。
私はこれまで一貫して青少年関連犯罪抑止の在り方について議会で取組んできた。去る3月7日、本会議場で行われた予算審査特別委員会で質問した。
立正大学教授の小宮信夫氏が提唱する理論に「犯罪機会論」なるものがある。犯罪を起こしやすい条件(機会)に着目し、そこから犯罪防止策を考える理論に基づき、犯罪が起こる要因として「動機や犯人像」ではなく、「場所」に注目し、「その場所が犯罪を行いやすい場所である」かどうかに着目する。この理論に基づくパトロールが「ホットスポット・パトロール」だ。具体的には「住民の視線が外まで行き届かない高い塀が並んでいる道」、「住民の関心が薄く管理されてない場所となる可能性がある落書きが多い場所」、「ロープなどで囲まれていない入りやすい空き地」、「死角が生ずる見通しの悪い公園」、「不特定多数の人が多く集まる場所」等、これら「入りやすい場所」「見えにくい場所」 をホットスポットとみなす。ホットスポットを重点的にパトロールし、犯罪を起こそうと企む人に対し、地域の人の目が常にあるような環境を作り、侵入させない、長時間いさせないようにし、抑止力を強くしてはどうか、との問題提起を行った。
子ども未来局長は「地域の実情に応じたより効果的なパトロールの手法について、青少年指導員の皆様と協議して参りたい」と答弁。今後の取組に期待したい。
先日、黄色の横断旗をもって春の交通安全指導に参画した。お子様方の屈託のない笑顔に幸せを分けてもらった気がする。「守り抜く」のは私達大人の責任だ。
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3月29日
3月22日