市政報告 平和教育と戦没者追悼式について 川崎市議会議員 松原しげふみ
終戦から72年が過ぎた本年も日本各地で平和を祈る追悼式が行われました。本市では、72年前の昭和20年4月15日に川崎大空襲があり、市内の約1/3に当たる10万人が罹災しました。川崎市でも戦争によって尊い犠牲となられた戦没者、戦災死者の御霊を慰め追悼することを目的に、毎年10月に川崎市と川崎市遺族連合会の主催により「川崎市戦没者追悼式」が、今年も例年にならい10月に川崎市総合福祉センター(エポックなかはら)で執り行われました。式典には遺族連合会を中心としたご遺族の皆様の御参列をいただきましたが、ご遺族の皆様も高齢化されており追悼式への参列も減少しつつあります。
こうした状況の中、市ではご遺族をはじめとした広く市民の皆様に参列いただけるよう各広報に努めると共に、舞台への昇降階段を緩やかにし、献花の際の時間軽減を図るなど高齢者の方に配慮した対応を図ってきましたが、参列者の減少は続いております。
学校教育に於いても、一年間を見通した教育課程の各教科で平和教育が行われております。一例ですが、社会科の学習では小学校6年生や中学校の歴史単元で第二次世界大戦から戦後復興の歴史的事実を学習することで、国際協調と国際平和の実現に努めることの大切さに気付くことができるよう指導が行われています。さらに市内中学52校中5校が修学旅行先として広島市を訪れ、平和学習が行われています。広島市では、あの夏の日を忘れないよう「原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式」に於いて、子ども代表が献花を行い「平和の鐘」をならす役割を担っています。
このような広島市の状況をふまえ、以前私は議会の一般質問で、川崎市でも児童・生徒の代表に追悼式に参加することについて伺ったところ、「国、県、他の政令指定都市(広島市も政令市)に於いてもそのような例はない(広島市では参加しているのにもかかわらず)」との答弁でありました。
私は本市の追悼式の取り組みについては見直すことが必要であると考えております。戦争を知らずに育った世代が多くを占める時代となっている現在、戦没者追悼式の休日等の開催により、若い世代の方々を含め家族ぐるみで御参列いただき、戦争の悲惨さや恒久平和について話し合う機会となるよう願っております。
松原しげふみ事務所
中原区新城5-2-3
TEL:044-751-8855
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3月29日
3月22日