口内や体に発疹が出る感染症「手足口病」が、川崎市内で2年ぶりに急増している。市の調査によると、市内医療機関37施設あたりの患者数が6月末で警報基準値の5人を超える8・76人となり、翌週の7月1週目では15・27人と更に増えた。中原区でも6月中旬以降増加し、7月1日〜7日の期間に定点当たりの患者数が9・5人となった。
手足口病はウイルス性の感染症で、乳幼児を中心に流行する傾向がある。患者との接触やせき、くしゃみを通じて感染し、発熱や体のだるさ、関節の痛みなどを伴うケースが多い。特別な治療法はなく、大人が感染すると重症化するケースもあり、まれに髄膜炎や脳炎などの合併症を起こす危険性もある。市内では2015年、17年に流行し、昨年は落ち着いていた。市保健所感染症対策課によると、流行する年は6月頃から患者数が徐々に増え、7月下旬から8月初旬にかけてピークになる傾向があるという。市担当者は「今後も増える可能性があり、引き続き注意が必要。症状を感じたら、早めに医療機関で受診してほしい」と話す。
市は1週間の患者総数を施設数で割った患者数を定点あたりの人数として毎週公表しており、5人を流行発生警報基準値としている。これらの情報は、市が運営するサイト「川崎市感染症情報発信システム」(KIDSS)で公開されている。
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