県政報告 教師の命と子どもの未来 日本共産党神奈川県議会議員団 君嶋ちか子
偽りの「入試改革」
昨年も、安倍政権の下で呆れるばかりの政治が続きましたが、暮れに嬉しいニュースもありました。「大学入試改革」の主要部分が延期・見送りとなったことです。経済格差や地域格差を前提とする民間英語試験や、学生アルバイトによる採点を用いなければ成り立たない共通テスト記述式には、多方面から批判が相次ぎました。高校生も反対の声を上げ、見送り等の結果に「声を上げれば変えることができる」と目を輝かせました。
私は、二つの延期・見送りとともに、若者が「変えられる」経験をした事が何より嬉しかったです。共産党県議団は、不公正かつ利権がらみの今回の改革はやめるよう求め、「改革の抜本的見直しを求める」旨の意見書案を提出しましたが、賛成が共産党だけだったのは、残念なことでした。
変形労働時間制ではなく教員の増員を
日本では、不安定雇用や長時間労働などが深刻ですが、学校でも教員の過労死を生み出しています。長時間労働とパワハラの末に自死に至る県庁職員の裁判報道もある中で、昨年、公立学校で変形労働時間制を可能とする法案が、多くの反対にも拘らず成立しました。今後の導入は、自治体ごとの判断となります。
共産党県議団は、県教育長に導入しないよう申し入れ、代表質問でも取り上げた結果、教育長は、長時間労働の解消が前提であると答えました。学期中の労働時間を長くすることが可能なこの制度は、長時間労働に拍車をかけます。働き方の改善のために必要なことは、変形労働時間制導入ではなく、教員を増やすことです。命を削るような職場ではなく、子どもとじっくり向き合える学校にすることに、教師の命と子どもの未来がかかっています。
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4月19日
4月12日