神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
中原区版 公開:2020年6月26日 エリアトップへ

市民ミュージアム 収蔵品搬出、完了へ 3カ月遅れも開館は未定

社会

公開:2020年6月26日

  • X
  • LINE
  • hatena
搬出作業にあたる関係者=市提供
搬出作業にあたる関係者=市提供

 昨年10月の台風19号で浸水被害を受けた川崎市市民ミュージアムの収蔵品約23万点が今月末、搬出を終える。今後も洗浄やカビ取りなど修復作業は続くため、開館の目途はいまだ立たない。

 市は当初、被災した収蔵品の搬出について今年3月末までの完了を目指していたが、作業の遅れやコロナの影響を鑑みて6月末に延期。緊急事態宣言が発令された4月以降の作業は、美術品の洗浄など専門的な作業を依頼した外部団体が応援に来られず、作業はより難航していた。

 作業が3カ月遅れたことに対して市担当者は「年度内というのはあくまで目安だった。圧倒的な数の収蔵品に対して慎重に作業したことで予定より遅くなった」と分析する。

 搬出した収蔵品は今後、洗浄やカビ取りなどが行われ修復される。現在、修復が行われたのは数点のみ。国や県指定の重要文化財などから優先的に取りかかっている。

 状態が悪いものは修復が難しい場合もある。日本画家の大矢紀さんが、市に寄贈した30点以上の作品も保管されていた。「私の作品で修復できそうなのは7点のみと言われた。私にとって作品は子どものようなものなので簡単には捨てられない。少しずつ引き取って自分で修復している」と話す。

 休館が続く同館に対し、修復済みや被害のない美術品を使って展示会を開いてはという市議会議員の声もあるが、市担当者は「今は収蔵品を助けだすことで手一杯」と難色を示す。開館についても「ミュージアムの建物自体、修理するのか移転するのかもこれから話し合いを進めていくところ」とし、再開の目途は全く立っていない。また、出水期の備えについては、温度や湿度が管理された貸倉庫に保管しているため「問題ない」と話している。

中原区版のトップニュース最新6

住宅地・商業地とも上昇

公示地価中原区

住宅地・商業地とも上昇

住宅価格は県内トップ

4月26日

飛鳥時代の倉庫復元

橘樹官衙遺跡群

飛鳥時代の倉庫復元

来月 歴史公園オープン

4月26日

使いやすく大幅増補

市おくやみガイドブック

使いやすく大幅増補

手続きの煩雑さ解消に

4月19日

仲間と歌いつなぐエール

能登半島地震復興ソング

仲間と歌いつなぐエール

市長や市議も「個人」で参加

4月19日

アート体験 視覚障害者に

岡本太郎美術館

アート体験 視覚障害者に

CF初挑戦、支援呼び掛け

4月15日

5年ぶり重要郷土資料に

江戸時代後期「富士信仰」

5年ぶり重要郷土資料に

市ノ坪の民家で所蔵

4月12日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月26日0:00更新

  • 4月19日0:00更新

  • 4月12日0:00更新

中原区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

中原区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月26日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook