川崎市生涯学習プラザ(今井南町)が10月から、シニア向けに一部施設の無料開放を始めた。これまで今井地区になかった老人いこいの家の機能を、同プラザを会場にして実行する試み。既存施設を活用して、地域交流の活性や健康増進を図る。
生涯学習プラザは会議室や多目的室などを貸し出し、広く市民に学習機会を提供する施設。(公財)川崎市生涯学習財団が運営しており、通常は有料貸出となっている。
今回初となる無料開放は、市内在住の60歳以上の人が対象。気軽に交流し、心身の健康増進を図る。毎週火・金曜の午前9時から午後5時までで、2部屋を開放する。1つは予約不要のフリースペース。読書や談話など自由に利用でき、常設されている囲碁と将棋も利用できる。もう1部屋は、2時間ごとの予約制で、ヨガや健康体操などのサークル活動に団体が利用できる。メンバーの概ね半数が60歳以上であることが条件。同財団の広瀬進さんは「3密対策も取り組んでいます。ご利用ください」と話す。
この試みは、中学校区に1カ所設置されている「老人いこいの家」を担当する市健康福祉局の協働事業。同プラザがある今井地区はこれまで、老人いこいの家が設置されておらず、近隣住民からは「総合自治会館(小杉町)の跡地を利用して整備してほしい」という要望の声があがっていた。
市担当者は「既存の施設を活用し、いこいの家の持つ機能を展開していく。地域交流の場になれば。実績に応じ、利用できる機会を増やすことも検討したい」と話した。
長年、今井地区に「いこいの家」の整備を訴えてきた女性(79)は「気軽に毎日、通える場所が欲しい。週2日では使い勝手がよくなく、高齢者の利用は進まないのでは」と話していた。
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