川崎市は先月6日、武蔵小杉駅周辺の「自転車等放置禁止区域」を拡張した。施行から1カ月経ち放置自転車が見られており、同施設の関係者は周知に努めている。拡張は複合施設コスギサードアヴェニュー周辺道路の供用開始に伴うもので、同施設周辺の放置自転車は即時撤去の対象となる。
同施設は7月にオープンし、11月上旬にはみずほ銀行など7店舗が開店。賑わいを見せる一方で、看板で周知しているにも関わらず放置自転車が散見される。同施設の管理組合担当者は「銀行がオープンしてATMを使う数分間だけだからと、禁止区域なのに停めてしまう人が多い。1台あると、停めてもいいと勘違いされて後に続くので、結果的に放置自転車が増える」と話す。
同施設の関係者らだけでなく、先月からは区の道路公園センターの職員らも参加し、ほぼ毎日対象者に声掛けを実施。その際、近隣にある2時間無料の駐輪場の利用を推奨しているが、改善の傾向は見られないという。同センターの担当者は「駐輪場が少し遠いことが改善されない一因。声掛けを継続するとともに、放置自転車の台数次第では啓発の強化も考えていく」と話す。
放置自転車10年前より大幅減
放置自転車対策に取り組んできたボランティア団体・自転車と共生するまちづくり委員会(川連昌久委員長)が、来年3月末に解散を控えている。同会は、武蔵小杉駅周辺の放置自転車を減らそうと2012年に設置され、駅周辺での呼びかけや交通安全パレードなど啓発活動に努めた。
区によると、約10年前には区内で年間2万台以上の放置自転車が撤去対象となっていたが、2019年には約6千台にまで減少した。
解散を目前に控え、小杉エリアで新たに発生した課題について川連委員長は「何とか協力したい気持ちはあるが、会員は現在3人。高齢化もあり活動を続けるのは難しい」と理解を求めた。
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