上丸子小学校(中西憲子校長)で12月1日から4日間にわたり、全児童950人を対象に中原警察署による防犯教室が実施された。学年ごとにテーマを設けて行うことで、参加人数も分散。同校の担当教員は「例年の全校一斉の防犯訓練の代替として、中原署の協力を得て企画した。コロナ下だが単純に中止にせず、前向きにとらえた」とする。
同校は例年、不審者の侵入を想定し、防犯訓練を行っているが、今年は新型コロナの感染防止のため中止に。ただ、不審者に限らず、犯罪への危機感は各クラスの担任が抱いていたため、密を避けた指導方法はないかと思案。中原署の出前授業の取り組みを知った担当の中村洋介教諭が依頼し、実現した。
通気性の高いホールで1、2クラスに分かれて実施。誘拐防止や犯罪被害防止、交通安全、非行防止などから年齢に応じたテーマを選定した。
最終日の11日は、6年生を対象に非行・いじめ防止をテーマに行った。同署生活安全課の浮田裕輔さんが扱ってきた事例をもとに、万引きや放火などをした際の罰則や、いじめが暴行や傷害罪、強制わいせつ罪にあたる場合があることなどを解説した。いじめが原因で亡くなった当時12歳の児童の手紙が読まれたときは、しんと静まり返った。児童らは「思い当たることがあったので気を付けたい」「亡くなった児童の話が印象に残った」などと感想を口にした。授業を見守った中村教諭は「警察官に直接話を聞くことで、児童一人ひとりが考えさせられた様子だった。今後も中原署と協力した指導をしていきたい」と話した。
中原署では、要望があれば他の学校でも実施していく予定。浮田さんは「警察官であれば実体験をもとに、より詳しい指導ができる。コロナ禍でも工夫次第で実施できるので、気軽に声をかけてほしい」と呼びかける。
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