3歳の頃に母親の影響でヴァイオリンを始めた若生麻理奈さん(宮内中1年)。昨年11月に行われた全日本学生音楽コンクール全国大会の中学生の部で、年上を抑えて1位に輝いた。この経験を機に、次なるステップに踏み出している。
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演奏した曲は、今までで一番難しかったという「バルトーク」。初めて聞いたときの印象は「独特なリズムや和音。何なんだこの曲は」。これまでは演奏方法が定まっている曲を弾くことが多かったが、今回は自分なりの表現を見つけるところからスタート。繰り返し聴いては弾き、譜面を読み込んだ。「特に最後の1週間が山場だった。一音一音を磨いたこの期間がないと、成功しなかった」と振り返る。
迎えた本番。努力の成果をエネルギー溢れる演奏に乗せ、会場を席巻。「何度も投げ出したくなったけど、やり切ることができて達成感がすごい」と話す。再確認したのはテクニックの大切さ。「表現の幅を広げるために欠かせない。新しい目標を見つけられて、バルトークを弾く前と今では全然違う」と話す。
幼い頃から人前で演奏するのが好きだという若生さん。「聞いてくれる人がいると一緒に盛り上がれて楽しい。だから本番が大好き」ときっぱり。練習に関しては、短期集中型。「毎日コツコツというよりも、練習したいときに一気に練習する」と苦笑い。
夢は、世界の舞台で活躍し、10歳の頃に魅了されたドイツのベルリン・フィルハーモニーで演奏すること。「ぐるりと観客に囲まれる設計で、音もきれいだった」と目を輝かせる。世界中の観客に音色を届けられる日を夢見て、駆け抜ける。
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