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水害対策を考える【2】 新春特別企画 「暴れ川」の歴史を糧に― アミガサ事件一〇〇年の会・長谷川平三郎さんに聞く

社会

掲載号:2021年1月8日号

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長谷川さん(右)と、会長の織戸さん(中央)、会員の関崎さん
長谷川さん(右)と、会長の織戸さん(中央)、会員の関崎さん

 川崎市内に爪痕を残した令和元年東日本台風。また来るかもしれない洪水や水害を私たちはどのように予測し、備えればよいか--。本紙元旦号の中本賢さんに続き、今回はアミガサ事件一〇〇年の会・長谷川平三郎さん(74)に話を聞いた。

  ◇  ◇  ◇ 

 長谷川さんが懸念を抱いているのは、近年の多摩川の水位だ。「長い間、多摩川は洪水がなく、周辺住民は安心して暮らせていました。しかし、温暖化の影響か雨量が多くなり、台風が襲来すると多摩川の水位が過去と比べて非常に高くなっています」。その状況下で必要なのは、住民が自ら防災意識を持つことだという。

 「暴れ川」と呼ばれる通り、多摩川は過去に大水害を繰り返し、住民を苦しめてきた。特に大きな被害をもたらしたのが明治後半の水害だ。「1907(明治40)年と10(明治43)年、立て続けに大水害が発生しました。07年には、関東と東海地方に多量の雨を降らせ、多摩川全域にわたって溢れ、各地で河川の堤防が崩れて大洪水になりました。その3年後の10年8月にも大水害に襲われました。2週間にわたって降雨が続き、その後2つの台風が豪雨をもたらし、多摩川では上流・中流・下流で氾濫。対岸の矢口村や六郷村では堤防が崩れ、北は大森から南は神奈川の鶴見まで一面の溢水となり、『京浜間海と化す』(横浜貿易新報)惨状となりました」と長谷川さん。

「自ら考え行動を」

 大水害の被害から立ち直る間もなく1914(大正3)年8月から9月にも、度重なる水害が発生。直後の9月16日、被害の大きかった御幸村や日吉村、住吉村、町田村(現・矢向など)の村民が立ち上がり、築堤のため神奈川県庁へ直訴に訪れたのが、のちに呼ばれる「アミガサ事件」だ。その後、築堤運動が広まり、18(大正7)年から本格的な多摩川の改修工事が進められた。

 国は令和元年東日本台風の水害を受け、洪水対策として、多摩川上流の予想雨量が基準以上の時、小河内ダム(東京都奥多摩町)の洪水調節可能容量を確保。中流、下流域も同様に豪雨対策を強化している。しかし長谷川さんは「この対策で十分なのか、今後の台風や豪雨被害をどれほど防げるか。私たちは自分の目で見て、事実を知り、考えなければならないだろう」と投げかける。
 

アミガサ事件のきっかけとなった多摩川の洪水(提供 下河原小学校)
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