県立川崎工科高校(上平間)の生徒らが5月22日、「VEXロボティクス」(米国)主催のロボット競技世界大会に、日本代表では唯一の公立高校として出場。同校にとっても初の世界の舞台で30カ国から188チームが参加する中、93位の成績を納めた。
同大会は、金属製のロボットを制作し、定められたコート上の課題をクリアしていく競技。今年は、9カ所のゴールに自チーム色のボールを入れて得点を競った。通常はコート内に2つのロボットを設置し対戦させるが、今年はコロナ下でリモート開催となり対戦は中止。ロボット1体で、1分間に何得点できるかを競う形となった。4月17日には、国内予選が行われ同校は2位で通過。インターナショナルスクールが多く参加する中、公立高校として唯一、出場権を手にした。
大会に参加したのは、同校機械研究部卒業生の伊藤吉輝さん(18)と、在校生の市原蓮大さん(16)。2人は昨年10月から大会に向けて準備を開始。「高得点をとれるロボット」をテーマに、アイデアを出し合った。全方向に移動できるタイヤのつけ方や狙いを定めるためのゴール固定装置など、随所に工夫を凝らした。
本番当日は時差がある中、大会本部と部室をZoomでつなぎ、競技開始。手動と自動操縦を3回ずつ行い、それぞれの高得点を合わせた得点で順位が決まった。
鍵は自動操縦来年はさらに上を
「限られた時間の中でよく頑張ったと思う」と自らを労うのは伊藤さん。コロナ下で部活時間が短縮されただけでなく、伊藤さんは春から就職し、本番時には社会人だった。「忙しく、大会前日に調整に来られなかった。自動操縦が上手くいけば、もう少し上に行けたかもしれない」と悔しがる。
本番でコントローラーをにぎった市原さんは「手動操縦の方は実力を出せたと思う」と振り返る。「今年は部員も増えたので協力して、今回以上の順位を狙っていきたい」と意気込みを見せた。
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