市政報告vol.74 コロナワクチンが救命胴衣に等しい理由。現状を岡部信彦所長等に伺いました。 川崎市議会議員 末永 直
川崎市議会健康福祉委員会が7月30日に開催され、内閣官房参与でもある岡部信彦氏(川崎市健康安全研究所所長)等にコロナ対策について質問しました。
末永「先般、医療の状況次第でオリンピックの中止をという政治的発言とも受け取られかねない所長の御発言がマスコミ報道であり驚いたが、感染増加をふまえ真意を伺います」。
岡部所長「マスギャザリング、人がいっぱい集まるときと感染症の関係は新型インフルエンザのときからずっとやっていまして、ある大きい大会があってその真っ最中に世界を揺るがすような感染症が出てきた場合には、それは途中でも中止するという判断も考慮の中に入れておくべきであることはずっと言ってきたことです。その延長で申し上げていることなので、例えば東京オリンピックも無観客という形で開催ができたわけですけれども、状況が良ければ有観客に入るのもシフトする考え方ですし、一方では状況が悪くなれば、これは判断として中止ということも十分検討材料に入れておくべきだという意味の発言です」。
末永「重症者や死亡者数について、全国的データと比べて川崎市はどの位置にあるのか」。
岡部所長「日本の場合は川崎市内も含めて死亡率、致死率は世界でも低い方。感染者数が前回よりも多いから直ちに危ないということではないのですが、ただ母数である新規の陽性の方が増えてくると、その中には一定の割合で当然ながら亡くなられる方、重症の方が出て、それが急速に増えることを心配しているのであって、致死率が低くなったからいいという言い方では安心しすぎると思う。新規感染者数で言えば、1月のピークを川崎市内は超えたわけです。病棟の割合で言うと、その分だけ入院者数、療養者数も増えてきているので、溢れる状況ではないが、これ以上増えていくと溢れることがいけないというのが私だけではなく専門家会議でも危惧している」。
その他、担当者より、病床数の現状は今フェーズ4で284床まで上がり、145人が入院。約半数の空きがあり全体的にはそこまで窮屈な状況ではないこと。しかし、自宅療養者数は7/30前一週間で倍になったこと、変異株の影響等もあり、医療はひっ迫目前の状況にあるとの答弁も得ました。
副反応への不安からワクチン接種を躊躇する若い世代の方への対応についても伺い、「ユーチューブ、SNS等の媒体を活用した広報展開も検討していきたい」と担当課長が答弁しました。
「船が沈没し溺れそうなときに救命胴衣を取るか取らないかの選択。ワクチンは救命胴衣に等しい。安心度が通常のワクチンに対して低いかというとむしろ高いかもしれない信頼感を持って行われていると思う」。コロナワクチン接種にむけた本市職員の「熱」が感じられた健康福祉委員会の質疑でした。
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4月26日
4月19日