日本とラオスの人形劇団が9月18日、川崎市国際交流センターホールで発表会を行った。主催は(公財)現代人形劇センター。離れた場所にいながら、オンラインを駆使して一つの公演を作り上げた。
ラオスの首都・ビエンチャンから、劇団「カオニャオ」が公演する映像が会場で生放送され、井田を拠点とする劇団「デフ・パペットシアター・ひとみ」が観客の前で実演。映像と掛け合いをするような演出も施され、見どころの一つとなった。
今回のテーマは「物に命を吹き込む」。桶やスポンジ、ビニール袋など、身の回りにある生活雑貨を用いて”人形を使わない人形劇”という新しい表現方法を創り出した。台詞や音楽はなく、物の動きだけで感情やストーリーを伝える斬新なスタイルを披露したた。
2つの劇団は発表会のために12日間かけて、共同ワークショップを開催。ビデオ会議システム・Zoomを使って稽古に励み、遠く離れた地にいるメンバー同士で交流を図ってきた。2つの劇団の特徴的な共通点は、ろう者と聴者が同じチームとして活動していること。6人ずつのメンバーの内、デフ・パペットシアターには1人、カオニャオには3人のろう者が演者として参加している。そのため稽古には言葉の通訳者、手話の通訳者が必要。リモート環境も相まって、意思疎通に時間がかかったのは苦労した点だという。メンバーの一人は「リモート下でやったことで、より強い連帯が生まれたように感じる」と話した。
現代人形劇センター代表の塚田千恵美さんは「表現の世界だから言葉を超えてわかりあえる部分もある。コロナ下で中止も考えられたが、できる形を模索して開催できてよかった」と話した。
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