今年7月の中原区総合防災訓練で災害時の調理法を動画配信した、溝の口減災ガールズ(山本詩野代表)が、「減災レシピジッパーバッグ」の開発に携わった。
このジッパーバッグは、食材を入れて湯煎するだけで料理が完成。袋自体にイラスト入りでレシピが書いてあり、簡単な工程で調理できる。開発したのは、ジッパーバッグを中心に日用雑貨品の開発や販売を行う(株)ショーエイコーポレーション=東京都。(一社)防災安全協会に所属し日用雑貨品の防災、減災への活用を進める同社が、溝の口減災ガールズに依頼。メンバーの意向を反映するなどし、共同での開発に至った。
溝の口減災ガールズは、高津区溝口周辺に住む女性たちで構成され、災害によって起こる被害を少しでも減らすための備えを意味する「減災」の意識を広めようと、2016年から活動。今回はレシピ開発を主に担当し、災害時を含め日常でも誰もが利用できるようレトルト品を使う要望にも応え、20品ほどメニューを出し試作や実験を重ねた。最終的に主食3種と主食・主菜・デザート1種ずつの2つのパッケージが完成した。
山本代表は「発想次第で簡単にごはんが作れるということを感じてほしい。普段行っていることが災害時でも役立つと分かれば、不安も少なくなるのでは」と期待する。同社担当者の千葉愛実(まなみ)さんは「実験にも参加でき、災害時に必要な知識なども学べ有意義だった」と振り返った。
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