中原安全運転管理者会(安管)の会長を5期10年務める 山口 敦男(としお)さん 中原区在勤 79歳
道を拓き、バトンをつなぐ
○…自動車を利用する事業所の管理者に安全運転を促すのが主な取り組み。警察と連携し、年4回の交通安全運動や講習会で事故防止を呼びかけてきた。最近増える高齢者による事故も他人事ではない。「免許を返納する仲間も多い。でも車がないと生活できない地域もある。時速20キロ位でゆっくり走る車を許容できるような社会になるのが本当は理想なのかも」
○…鈴虫を飼育しふ化させ、命の大切さを子どもたちに伝える活動を続ける新城鈴虫愛好会に、40年前の発足当時から携わる。宮内小などで行ってきた出前授業を、今夏初めて小杉小2年生に実施。感動したのは後日届いた質問の数。「50件近く頂いたかな。熱心な姿勢が嬉しくて。『鈴虫はいつ寝ているの?』とか考えもしなかった質問もあったり」。一つ一つ回答すると、児童から感謝の寄せ書きも贈られた。
○…自営業を営んでいた父が頼っていた経理担当者の仕事に興味を持ち、26歳で税理士事務所を新丸子に開業。その背中を見て育った息子も、若くして同じ士業の公認会計士に。「1日10時間も勉強なんて、おれにはできない」と目を細める。カナダに住む娘夫婦の孫が帰国した際に贈ったのは体操教室。「物より経験と思って」。独学を貫いてきた趣味のゴルフは、初めてインストラクターの指導を仰ぐことに。「喜寿辺りのスコアから伸びなくて。まだ成果は見えない。2カ月後くらいかな」と苦笑い。
○…事業は後進に譲り、270社が異業種交流する川崎中原工場協会では役員として方針を示し若手に託した。安管でも世代交代の必要性を感じる。「将来を担う若い世代への継承も大きな役目。若い時は交通違反もしたけど、入会して意識は大きく変わった」。道を拓き、未来を思う。
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4月19日
4月12日