大みそかに食べる「年越しそば」は、現代でも歳末の風物詩として多くの人に浸透し、親しまれている。そもそもなぜ、年越しにそばを食べるのだろうか。
この風習は江戸時代から庶民の間に定着し、現代まで続くと言われている。由来にも諸説あり、長寿祈願、縁起物、捲土重来、健康祈願、三角縁起、運気などがある。そばが細く長く伸びるという特徴から、家運や寿命を延ばすという「長寿説」は広く知られているが、他にも、そばの実が心臓や肝臓などの「五臓」の毒を取ると信じられていたことに由来する「健康祈願説」、そばの実が邪気を払うとされる三角形であることから縁起が良いとされた説など、さまざまなものがある。
語呂合わせで縁起良い具材
年越しそばの食べ方に明確な決まりはないが、縁起が良いとされるのが鰊(にしん)と葱(ねぎ)。「二親(にしん)」の語呂合わせから、多く子どもが生まれるようにという願いが込められた鰊。「一年の苦労をねぎ(葱)らう」という語呂合わせの葱は食欲を増進し、風邪の予防にも役立つとされている。
歴史ある中原そば商組合
そんな年越しに、美味しいそばを販売しているのが、「中原そば商組合(佐藤敏彦組合長)」だ。1956年3月に川崎蕎麦商組合から独立して発足した組織で、現在は区内のそば屋を中心に所属。「お客様に美味しいそばを提供する」をテーマに、情報交換や研究会を行っている。
コロナ対策も組合で推奨
少しずつ日常が戻りつつあるが、今年も続いたコロナ禍でも安心して来店してほしいと昨年の夏から光触媒で空気中のウイルスを除去する除菌・脱臭機の取り付けを組合で推奨した。佐藤組合長は「皆さまに美味しいそばを提供できるよう組合員全員で考え、試行錯誤しています。今年の年越しも、ぜひ地元のおそば屋さんで」と呼び掛ける。
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