市政報告vol.85 特別支援学校での『とろみ剤』公費負担を 川崎市議会議員 末永 直
「なぜ中央支援学校本校の給食で『とろみ剤』を使用できないのか」。中原区民で保護者の方より問い合わせをいただきました。
実情を調査しました。大戸分教室や稲田分教室には給食にとろみ剤が必要な児童がいて、その費用を保護者が払って提供しているとのことでした。しかし、中央支援学校では、とろみ剤を使用せず調理において刻んで提供しているとのことでした。
食べ物を飲みこむ、所謂、嚥下機能に障害を持つ方の誤嚥を防ぐためには、『とろみ剤』が必要であるにもかかわらず、食べ物を刻んだだけでは逆に飲み込みにくく、誤嚥の原因にもなり得るとの声もあります。
これまで保護者はじめ学校が教育委員会に求めてきたのに、全く改善しませんでした。業を煮やして地元市議会議員である私に問い合わせが寄せられたわけです。
6月28日の一般質問でとりあげました。実際にどのような要望が出ているのか。教育次長は「『とろみ剤を調理の段階で使用できるようにしてほしい』『保護者が負担しているとろみ剤の費用を公費負担としてほしい』との声が寄せられている」と答弁しました。また、実際に「喫食中にむせてしまうような事例はあるものと認識している」とのことでした。
対策と、本市の費用でこれまで導入してこなかった理由と今度の対応を、教育次長より更に上の立場の教育長に伺いました。教育長は「昨年度、学校栄養職員等を中心に、給食にとろみ剤を使用する際の適正な使用量等について検証を重ねた上で、とろみ剤の使用に関するマニュアルの作成に着手しており、今年度中の完成を目指して取り組むとともに、経費負担の在り方につきましても、検討を進めたい」と答弁しました。マニュアルの具体的な運用については、教育次長が「各学校において共通認識が持てるように、目的、効果、注意点のほか、食形態ごとの使用量や使用方法等の基準を示すことを検討している」。また「各学校に周知し、教職員に対する研修等においても、活用したい」とのことでした。
私はとろみ剤の公費負担を求めてきました。質問当日の新聞記事に、とろみ剤について「市教委によると、来年度からの公費負担を目指している」と書かれていましたので、正しいかどうか急遽質問しました。教育次長は「できるだけ早期に決めていきたいという意味合い」と極めて前向きな答弁でした。吉報が知らされ次第、御報告致します。
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3月29日
3月22日