市政報告vol.35 今一度、家庭教育支援の在り方を問う 川崎市議会議員 末永 直
去る5月5日は「こどもの日」。子どもと言えばやはりその教育に関心が寄せられる。「家庭教育支援法の制定を求める意見書」が本年3月16日、川崎市議会において賛成多数で可決された。私の所属する自民党会派による賛成討論で、その意義について「教育基本法第10条は、父母等の保護者は、子の教育について第一義的責任を有し、国は、家庭教育の自主性を尊重しつつ、保護者の機会及び情報の提供等の家庭教育を支援するために必要な施策を講じるよう努めなければならないと規定している」と主張。一方、他党の反対討論では「愛国心や公共心、規範意識といった国にとって都合のよい価値観を生活のために必要な習慣として国が支援の名のもとに保護者や子どもに押しつける危険が大きい」と反論。
私は議会において再三再四、家庭教育支援の充実にむけて訴えてきた。本紙でも何度も市政報告として掲載させて戴いた。
先の定例会でも議場で質問した。教育次長の答弁は次のとおり。
【1】 家庭教育はすべての教育の出発点。市民館等における家庭・地域教育学級の開催、PTAの企画運営による家庭教育学級への講師派遣等を通して家庭教育を支援するための学習機会の充実を図り、家庭の教育力の向上に努めている。
【2】 仕事を持つ保護者や市民館等における各種事業を受講できなかった方々への支援として企業との連携による家庭教育支援講座を実施した。参加者のアンケートには、「子育ての経験の有無に関わらず、家庭教育の大切さを知った」等寄せられた。川崎信用金庫とセレサ川崎農業協同組合の御協力により家庭教育の啓発リーフレットを、市内の各支店でも配布。民間企業2社に出向き、それぞれの社員を対象に、家庭教育の大切さ等をテーマとした講座を実施。
【3】 引き続きPTAに対して、効果的な家庭教育学級の実施について支援するとともに企業との連携事業について協力企業の拡充等に努め、内容の充実を図りたい。
最後に、現在、大河ドラマ「西郷どん」が放送中だが、明治維新の英傑、西郷隆盛は幼少期、薩摩藩の郷中教育の中で『日新公いろは歌』を徹底的に叩き込まれたといわれている。人の心は言葉によってつくられるのだとあらためて、思う。
いにしえの道を聞きても唱えても 我がおこないにせずばかいなし
楼の上もはにゅうの小屋も住む人の 心にこそはたかきいやしき
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4月19日
4月12日