日本各地に伝わる伝統の和太鼓演舞を、祭りの雰囲気そのままに、正確に再現したい――。そんな思いで現地に何度も足を運び、技を体得してきた和太鼓集団「平間わんぱく少年団」が今年8月、結成40周年を記念した公演を行う。
公演では沖縄県のエイサー、千葉県の銚子跳ね太鼓、埼玉県の秩父屋台囃子などを披露する。太鼓を担いだり、抱えたりするそれぞれの型や独自の拍子を再現するため、同少年団はこれまで各地の保存会に直接教えを請い、遠征し、演目を体得してきた。
伝統芸能を正確に受け継ぐのは難しく、意図的でなくとも途中でアレンジされ、変化し本場と異なる物になっていく場合もあるという。代表の山本忠利さんは「本場の人に教えてもらうことにこだわってやってきた。現地の伝統を受け継ぐ集団でありたい」と話す。
同少年団の結成は1979年。平間子ども文化センターにあった学童保育に通った子どもとその保護者らで始まった。当初は、学校ではできない体験をしてほしいと父親らがそれぞれの得意分野を生かして先生役となり、子どもたちに生きる知恵を伝えていた。野草や星に詳しい人とキャンプに出掛けたり、芝居や演奏を教わって演劇をしたり。やがて、山本さんが教えていた和太鼓に出演依頼が増え、いつしか和太鼓演奏に特化していった。
少年団は現在、区内外の子どもら約40人が通う。大人チームと合わせて90人で節目の大舞台を作り上げる。出演メンバーの本間康太君(14)は「伝統は誰かが継がなければ消えてしまう。楽しんでやれば伝わるものがあるはず。最終的に面白かったといわれる公演にしたい」と話す。
公演は8月4日(土)、エポック中原ホールで午後2時開演。当日は2部構成で、合唱構成劇にアレンジした「はだしのゲン」の上演もある。入場料はS席1500円、A席1000円。問い合わせは山本代表【電話】044・533・7470。
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