中原区は私立中学校への進学率が市内で最多――。川崎市教育委員会が3月に発表した「平成30年度教育調査統計資料」で明らかになった。この資料は国や県が調査する「学校基本調査」や「公立中学校等卒業者の進路状況調査」などを基に、市が独自でまとめたもの。
29年度の中原区内の市立小学校から私立中学校への進学率は22・9%で、市平均の16・8%より6・1ポイント高い。次いで高いのは麻生区で21・9%、最も低いのは川崎区の10・9%だった。例年中原区は私立中学校への進学率が高い傾向にあるが、前回トップだった麻生区を上回った。
中原区で私立中学校への進学率が高い理由について市教委は、「国や県の調査をまとめたもので、分析はしておらず見解も特にない」という。一方、中原区内で50年近く学習塾を営む男性は、「高所得世帯が多いエリアは私立受験を望む傾向にある。また、私立の学校は都内に多く、通学のしやすさなど地理的環境も影響しているのでは」と分析する。
全市で私立中学校への進学率が最も高かったのは、17年度の19・7%で、最低は平成元年度の12・5%。前出の塾経営者は「景気や教育への社会的な関心も進学を左右する要因の一つ。受験する学校数が増えれば、入学率も高まる」と話す。
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