黄色いタオルで安否確認 栗平白鳥自治会が訓練実施
栗平白鳥自治会(高野音吉会長)が今月17日、黄色いタオルを使った安否確認の訓練を行った。高齢化や単身世帯が増える中、街ぐるみで助け合う地域づくりに取り組む同自治会を取材した。
「全員無事です」―。阪神淡路大震災から丸16年を迎えたこの日、区内栗平と白鳥一帯の家々の軒先には、家族全員の無事を知らせる黄色いタオルがかけられた。
家族に人的被害がないことを知らせる黄色いタオルは、横須賀市や秦野市の自治会などで用いられるようになったのを契機に全国に広まりつつある。災害時に掲示を徹底することで、助けを必要としている家庭を効率的に探し出せる方法として自治体レベルでの導入も増えている。
同自治会の自主防災部では昨年、独居老人の増加や高齢化などで有事の際に安否確認が必要な世帯が増えたことなどから、会員約740世帯分のタオルを配布。タオルの掲示方法や確認作業の分担など一連の仕組みが整ったことから、今回の訓練実施に至った。
タオルを安否確認に取り入れる場合、出来るだけ多くの家庭が同じ方法で掲示を実施することが鍵となる。同自治会では「皆が簡単に作れ、参加しやすいように」とタオルはハンガーにかけるよう決めた。風雨時でも確認作業がスムーズに行えるようタオルにはビニールをかけ、道路から見やすいベランダや物干し竿、玄関口などにかけるよう、回覧などで周知したという。
掲示時刻の朝9時頃には各家庭に黄色いタオルがかけられ、担当者がおおよその状況を目視してまわった。
同自治会によると今回の訓練でタオルを掲示した家庭は多い所で6割、少ない所では1割ほどだった。自主防災部本部長の北野康夫さんは「これからも年に2回位ずつ、定期的に訓練を行うことで徐々に周知をしていきたい」と話している。
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