禅寺丸柿を新宿区に寄贈 保存会「市民交流のきっかけに」
かつて禅寺丸柿の原木があった新宿区落合第二地区協議会に先月25日、柿生禅寺丸柿保存会(森章会長)が禅寺丸柿の苗木を寄贈した。苗木は新宿区の西落合公園に植樹された。今回の植樹を機に、麻生区と新宿区の間で「禅寺丸柿」を介した市民交流が育まれつつある。
新宿区では昭和59年、区民が所有していた禅寺丸柿が区の指定天然記念物になり、地域で「落合の柿」として親しまれていた。平成20年に木が枯死すると、新たな禅寺丸柿を求む雰囲気が高まっていた。こうした状況の中、新宿区のまちづくりに関わる「落合第二地区協議会」が昨年、柿生地区の柿まつりの存在を知り、問い合わせたという。禅寺丸柿を愛する麻生区の有志が組織する「麻生禅寺丸柿愛好者の会」から柿生禅寺丸柿保存会を紹介され、今回の植樹に至った。
寄贈式典には同保存会の森章会長や麻生市民館の入口茂館長、新宿区長など50人以上が出席した。
柿生禅寺丸柿保存会の森章会長は「ぜひこれを機会に交流が持てれば嬉しい」と話している。
禅寺丸柿は1214年、麻生区王禅寺で発見されたとされる日本古来の甘柿。柿生地域を中心に区内の農家で栽培されたが、昭和40年頃に宅地開発が進むと少しずつ減少していった。現在は区内で一部の農家などが栽培している。
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3月22日
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