昭和音楽大学学生会 被災者の"心"支援に着手 コンサート収益で楽器など寄贈「現地に音楽取り戻す」
昭和音楽大学の学生が被災者の心の支援に動き出した。学生たちは物資や義援金を送る支援では癒しきれない”心の傷”に着目。コンサートの収益金で楽器などを送り、被災地に再び音楽が奏でられる土壌を作ろうと奮闘している。
計画を進めているのは昭和音楽大学学生会。リーダーの仲里貴一さん(3年生)を中心に、校内イベントの企画などを進める学生会メンバー約30人が集まった。学生の中でも震災直後から被災地支援を模索する動きがあり、学生会が計画をまとめる形で独自の支援が動き出した。
被災者が楽器を演奏したり、音楽を聴く環境を整えることで、被災者の二次災害ともいえる心の傷を癒すことを目指す。
計画は、「川崎・新百合ヶ丘からYellを」と題し、学生が学園祭や地域イベントでのチャリティーコンサートなどを実施。その収益金で被災地に楽器や音楽再生機器などを送る。短期間で支援の輪が途絶えないよう、継続的にチャリティー企画を進めていく方針。「楽器の送り先を選定するだけでも、被災地の詳細な情報収集などが必要。授業後に会議室で議論をすることも多く、みんなで手分けし、楽器を必要としてくれる人々を探している」とメンバーの一人は話す。
震災直後から支援の有り方について模索していたという仲里さんは「被災地出身の友人からは街が復興しても、心の傷は簡単には癒えないと聞いた。大学で音楽を勉強する私たちだからこそできる方法を見つけていきたい」と話しており、「音楽のまち・かわさき」のように、音楽が再び被災地によみがえることを目指したいとしている。
計画の第一弾として、今月26日(日)、小田急線新百合ヶ丘駅のイオン新百合ヶ丘ショッピングセンター2階正面入口前で「復興支援チャリティーコンサート〜pray and play for 東北〜」を行う(雨天時は7月3日(日)に延期)。時間は12時半から午後4時まで。コンサートでは企画に賛同して集まった音大生3団体が演奏を行う。節電を考慮し、コーラスや管楽器などの演奏を行う。会場には募金箱を設置し、来場者に協力を呼びかけていく方針。
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