住民提供の車で破壊訓練 特別救助隊「貴重な機会、有事に役立てる」
事故や災害の最前線で人命救助を行う麻生特別救助隊が今月11日、下麻生で車両破壊訓練を行った。訓練に使用した車両は区内在住の碓井芳春さんが提供。実際の車両を使った貴重な機会を有事に役立てたいと、隊員らは熱心に動作を確認した。
事故などにより車内に閉じ込められた人を救助するため、重機などを用いて車両を破壊する訓練は、年に1回行われている。この訓練には市消防局から各署に車両が1台提供されるが、隊員らは交代で勤務を行うため、訓練も工程を前半と後半にわけて行っているのが現状だ。訓練に使用する車両の確保も難しかったことから、隊員らが訓練の一部始終を通しで体験する機会は少なかった。
このような状況を受け消防団員(柿生分団)でもある碓井芳春さんが、自ら営む板金工場で出た不要な車両の提供を申し出たことから、今回の訓練実施に至ったという。
隊員らは1日をかけ、ボンネットやフロントガラスを特殊な機器で破壊するなどして車両破壊の様々な工程に臨んだ。
大貫松寿隊長は「車の素材が時代とともに変われば、使う機器も変わってくる。今回このように様々な機器の動作を確認できたことはとても大きな経験になった。貴重な機会をいただき、隊員一同感謝している」と話していた。
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