自然の恵みに感謝込めて 里山ボランティアが炭焼き
人と自然が共生できる里山づくりを進める「里山ボランティア」が先月18日、早野聖地公園の一角で炭焼きを行った。クヌギやコナラの薪を窯いっぱいに詰めたメンバーは窯に火を付け、炭が出来上がるのをじっくり見守った。
里山ボランティアとは、自然の恵みを生かしながら、人と自然が共生できる里山の環境を整えようと活動するボランティア団体。地域住民が有志で活動に取り組んでいる。
炭焼きは、年末に伐採した薪の水分がほどよく抜ける1〜2月の時期に行う。最低でも3〜4日間ほど窯に火をつけ、時間をかけて薪を蒸し焼きにすることで、薪の水分を飛ばし、上質の炭を作り上げる。
窯口で着火し、窯の温度を高温まで上昇させる。煙突から水蒸気を含んだ白い煙が発生し、半日ほど煙が変色するのを待った後、窯口に通気口を残しながら粘土で隙間を埋めていく。煙の色の変化を見ながら、空気量を調整するため、炭焼きは熟練メンバーにとっても大変な作業。夜に窯の状態を確認する場合もあるという。
そんな苦労を重ねる炭焼きもメンバーにとっては待ちに待った活動。「自分たちの手で切った木材を炭にする。それはまさに自然の恵みを生かし、生活に生かす里山ボランティアの活動の醍醐味」とメンバーは声を弾ませる。
里山ボランティアの内野勝雄会長は「1年間の活動の中でも炭焼きの時期が一番参加者が集まる。これだけ苦労して作った炭には自然と愛着がわいてくる」と嬉しそうに話す。
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