麻生区版 掲載号:2012年3月30日号
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白鳥在住松本宏さん 卒寿迎え作品を義援金に 「気仙沼市に恩返ししたい」  

作品を手に和やかな表情をみせる松本さん
作品を手に和やかな表情をみせる松本さん

 白鳥在住の松本宏さん(90)が今月19日、自ら描いた油絵を売却し、収益金を義援金として宮城県気仙沼市に送った。老人ホームで生活する松本さんの被災地に対する思いを取材した。

 「気仙沼は昔お世話になった場所。恩返しがしたいとずっと思っていた」

 甚大な被害を巻き起こした東日本大震災の発生から1年。白鳥にある有料老人ホーム「緑陽白鳥ホーム」(麻生区白鳥1の4の1)に入居する松本さんは今月卒寿を迎えたのを機に、気仙沼市に義援金を送ることを決めた。

 松本さんは大正11年、福島県二本松市生まれ。昭和14年に三菱商事(株)に入社し、国内外で水産物の取引などを手掛けた。昭和23年に仕事の都合で宮城県気仙沼市に移り、同地で長男を授かるなど思い出深い4年間を過ごした。当時現地の港はカキやフカヒレなどであふれ、非常に活気があったことを覚えているという。

 仕事で海外赴任などを経験し、定年が間近に迫った時に取引先の社長から油絵の手ほどきを受けた。美術協会に所属していた社長は一生の趣味としての油絵の魅力を教えてくれたという。絵を描く際は仕事で訪れた国内外の公園や湖畔などをモチーフにした。風景画を中心に100枚以上の絵を描き、展覧会にも出展してきた。

「震災報道を聞いて60年前を思い出した」

 地震が発生したとき、松本さんは施設にいた。視力がおとろえ、施設で車椅子生活を送る中、激しい揺れが襲った。ラジオをつけると東北地方を津波が襲ったニュースが耳に入ってきた。あまりの出来事に呆然とするしかなく、被災地のことを憂いながら1年が経った。「情報を耳にするたび、60年前にお世話になった方の顔が浮かんだ。私もこの歳になって、色々考えた。なんらかのかたちで恩返しをしなくてはいてもたってもいられない気持ちになった」

 油絵を売って義援金にすることを思いついたが、ネットオークションなどの手段が使えないため、入居する老人ホームの職員や関係者に作品を買ってもらった。収益金と個人の寄付金、施設からの寄付で20万3千円を集めた。周囲の協力への感謝を込め、「東日本大震災被災者支援 白鳥の会代表」として気仙沼市に送金した。今後は自身の気持ちを込めた手紙もしたためるなどして心の支援を続けていきたいという。
 

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