明大黒川農場が開所式 「次世代型農業の拠点に」
明治大学黒川農場(黒川2060の1・玉置雅彦農場長)の開所式が16日に行われた。同農場では黒川の豊かな自然環境を生かし、先進的な技術を使った農業や里山保全の研究を行う。研究結果は地域の環境保護、農業振興に還元し、地域との強い連携を図る。
農場は、農学部をもつ同大学が年間を通じて体験型実習や研究活動ができる施設として設立。総面積約12・8haの場内には温室や圃場、展示温室や豚舎などの施設が並ぶ。環境、自然、地域との共生を基本コンセプトとして掲げている。講義は同大生田キャンパス(=多摩区=)などの別施設で行い、農場では主に植物の栽培や里山の保全・観察活動などの体験型実習を行う。現在は農学部の学生が使用しているが、将来的には社会科学、人文科学系の学部生の利用も予定しているという。
新技術で環境との共生図る
敷地内には「ペレット生産場」と呼ばれる施設があり、里山林の木・枝や間伐した丸太を利用し、「ペレット」と呼ばれるバイオマス燃料の生産を行う。この燃料は場内にある温室の室温管理に利用されており、同大学が掲げる「環境共生」の一環として注目を集めている。
同農場では研究と並行し、実践的な農産物の生産も行っている。葉菜類の生産には無農薬の水耕栽培を採用。光量の調整やハウス内の温度管理を行い、土耕栽培の3倍に相当する量の収穫を可能にした。このシステムの利用により、年間を通して安定した品質、規格、量の作物を提供できるという。土壌での有機野菜などの生産も同時に行う。同農場内で収穫された農作物の一部は同大学の生田キャンパスの学内直売所などに出荷され、実際に販売される。
地域向け講座も
同大学は地域連携の一環として同日、社会人向け講座「アグリサイエンスアカデミー(別名・市民菜園型講座)」を開講した。今後は市の農業公園構想に携わるとともに、地域の企業や研究機関との協力を視野に入れ、より強い地域の連携を図っていくという。
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3月29日
3月22日