麻生区PTA協議会の会長を務める 名古屋 洋一さん 王禅寺在住 54歳
対話重ね「縁と和」築く
○…柿生小PTAや学校施設開放委員会などを歴任し、昨年から麻生区PTA協議会の会長に就任した。区PTAの代表として川崎市PTA連絡協議会に出席。同会の副会長も任されている。「参加するからには積極的でいたい。問題意識も皆で共有すれば新しい道が見えてくるはず」。児童養護施設の職員や自宅での里親型グループホーム開設の経験から、対話の重要性を強く感じている。「じっくり話を聞いてみることで色々なことがわかってくる。親も子どもも学校も、対話の時間をもつことが大切」
○…1958年に茅ヶ崎市で生まれ、藤沢市で育った。幼稚園教諭だった母親の影響もあり、大学では社会福祉を学んだ。作業所ボランティアで自閉症の子どもたちと出会ううち、児童福祉の道に進むことを決めた。児童養護施設に就職し、虐待や育児放棄を受けた子どもたちと寝食をともにした。集団養護に限界を感じ16年前、麻生区内の自宅で里親型グループホームを始めると、常時4〜5人の子どもたちを受け入れた。
○…自分の子どもたちと委託児をひとつ屋根の下で一緒に育てた。「だからうちはいつも大家族。そうした環境で育った娘が同じ福祉の仕事についてくれたことは嬉しかった」と振り返る。進学や就職―どの子どもの人生の岐路にも、一緒に立って考えていこうと心に決めていた。ある子が結婚に際し、一緒にバージンロードを歩いてほしいと頼んで来た時には、嬉しさと誇らしさで胸がいっぱいになった。
○…現在は多摩区登戸にある地域活動支援センターの運営も手がける。機織に取り組む障害者の作業を見守る日々。「気がつけば人の縁と和が自分をここまで連れてきてくれた。だからどんなことでも頼まれればまず飛び込んでみて、そこで感じる問題意識や疑問をエネルギーにかえていければ」。忙しい日々は、ひたむきで前向きなマインドに支えられている。
|
|
|
|
|
|